2011-01-01から1年間の記事一覧

ちょっと笑ったこと

最近ちょっと笑ったこと やたら賢くて冷静沈着な28歳くらいの男が提出してきた書類の 「試験的に使用し、うまくいくようであれば、今後それえていきたいと思います」という謎の「それえていきたい」という文言が実は「そろえていきたい」のタイプミスだった…

耳を閉じるまたは開放

耳のありようを意識するようになったのは、普段は耳を閉じているという女の人が登場するお話を読んだ時からで、それまではあまり自分自身の耳というもののありようをクリティカルにシンキングしたりすることはなかったのだけれど、兎にも角にもそのお話を読…

やかんの神様 祈る

ヨーダの目がとても綺麗で澄んでいることに驚いた。あれだけの齢を重ねさらになおあれほどの澄んだ目でいられるのはやはりフォースのなせる業か。フォースってやっぱりすごい。 これはあくまでもわたしの勘なのだけれど、多分カップヌードルにはフォースが入…

サムデイ マイ ライトハンド ウイル カム

仕事の行き帰り車の中でずっと「僕の右手」を聴きながら対向車の人々にばれて笑われないように、こっそり歌っていた。10代の頃ってきっとこんなふうに切ないようなやりきれないようなそんな毎日だったんだろうな。もうなんだか忘れちゃったけど。それにした…

俺夏祭りほしいんだけどってあの子が言うからジッタリン・ジンとホワイトベリーと両方ダウンロードしてあげた。ホワイトベリーの歌声はとてもかわいいけど、やっぱりここはジッタリン・ジンに一票。ジッタリン・ジンの夏祭りってなんだかいつかの昔本当にそ…

ぼくは三週間だけ、猫をかったことがあります。

ぼくは三週間だけ猫をかったことがあります。 ぼくは三週間だけ猫をかったことがあります。友達のうちには弟や妹がいて、ぼくのうちには弟も妹もいないので、ぼくはいつも家へ帰ると一人なので、つまらないです。お母さんとお父さんに、「どうしてうちには弟…

世界はぐにゃりと

とろけた鉄みたいに世界は軟派なのだ。ぐにゃり。 メロスは甘い砂糖漬けになり、仮面はたいてい麩菓子製なのだから熱い告白などしようものなら口元が唾液でべとべとに溶けてしまう、のだろうよ。その先にあるメレンゲの泥沼に首までつかって身動きさえ取れな…

シシャモの旗印のもとに

恥と滅びの美学というものを失くした魑魅魍魎どもが跋扈するこの世界を紐で括られたシシャモを高々と振りかざし進むのだ。シシャモの旗印のもとに。 晴れ渡った空の下青い海の上に虫のように一面黒い船がぷかぷか浮いていた。まるで戦争みたいに。見とれてた…

後悔するのすら面倒くさい

ヒミズ観てみたい。でも春までは遠いなぁ。 なんだか今更わかったって仕方ないのにって思うようなことが、最近すごくたくさんわかってきてしまったような気がして、つくづく自分って人間の無駄さが可笑しい。たとえば、こんなことは10代のあの頃に分かるべき…

プリ-ズ

棟方志功が好きだったということをこの夏あるきっかけで思い出した。 なぜ棟方志功が好きだったのか。それは多分、あの鮮やかな色彩のせいで、そうして子供のころに見た渥美清の演じた激しいドラマのせいで、今となっては蜘蛛の糸のように細く微かな記憶でし…

騙されちゃったなぁ

電車絶対とまるんだろうに、それでも仕事に行くなんて、おぬし武士でござるな、やるな、帰ってくることは考えておらんのだなとか、またもくだらないものの考え方をしながら朝っぱらからカップ麺をすする。ついでにヨーグルト。このついでにヨーグルトってと…

あくまでも想像

車の窓から。 何日か前には、外れて落ちたホイールキャップが道路の真ん中や道端に転がっているのを、日に何度も見た。それから今日はまだ小さな赤ちゃんを抱いている女の人を何人も見た。 それでわたしは少しこの世界の秘密を知ってしまったような気がした…

どーだざまーみろ

Superflyを聴くたびジェラシー。あのスタイルも歌声もただひたすら羨ま悔しい。久しぶりにギターをかき鳴らしてミーアンドボビーマギーとか歌っちャおうかなんて思いつつも、いやいや今宵はあの子の読書感想文の草案を練らねばなんて、あーあつまんない。大…

無鉄砲百合

いつの間にか、今年も鉄砲ゆりが節操もなしに咲き乱れる季節になっていた。寂れたバイパスの土手に。渋滞の高速道の凡庸な法面に。何故根付いたのかも知れぬ人家の庭先に。 花開く前の、しおらしく、しな垂れる様とは対照的な、ひどく攻撃的なたたずまいとい…

みやいちさんの話

わたしが子どもの頃、祖父のところで働いていた人の中に、みやいちさんというおじさんがいた。 当時で多分40代くらいだったのだろうか、みやいちさんは、普段はとてもまじめできちんとした人で、わたしたち3人きょうだいを、ぼっちゃん、じょうちゃんと呼び…

不機嫌なわたし

わたしは有休を取りたい。有休はいっぱいある。だから取りたい。という魂の叫びをキューピーコーワiとともにポーチにしまいこみ、しぶしぶ仕事へ行った結果、朝一番でつまらないことでいらついて怒ってしまった。怒ってしまったことは全く間違っていたとは…

受動態の夕暮れ

受動態のことを考えながらソファ横たわり眠ってしまった。頭頂部をとんとんと指3本で突かれた気がしたので、ああやばいなと思って神様助けてくださいと祈ったけど、案の定、手も唇も動かず。金縛りだと半分、脳が先に目ざめて体がまだ目覚めてないだけと半分…

厄介

あの子がなかなか起きだしてこないので、だれっとしたままNHK朝ドラ総集編をふぇ~んと、つまりは漫然と見ていた。井上真央と安曇野そばのおはなしってことくらいの知識。 この世に生まれてきた以上と、誰にでも親があり、もしかしたら兄弟もあり、というこ…

調子にのった女子

おかぁって昔、調子にのった女子だったんじゃないの?ってWiiリモコン片手にあの子が、しれっと言から、うーん、まじむかついて、あっ、もういいよ。ペプシ全部こぼしてやる。このやろー、ペプシもー飲めなくしてやる。お情けでドライじゃなくてネクスを買っ…

てれちゃう

スーパーマーケットの大抽選会会場の係員に、5枚で一回くじをひける抽選券を19枚渡したら、「はい、20枚ありますから4回ひいてください」って言われてしまって、ああなんだかしみじみ田舎のいい人なのだなぁと思って可笑しかった。素直に好意に甘えて4回ひか…

しかもフリー

ここ三日くらいなぜか寝苦しい、ような気がする。なぜ「、ような気がする」なのかというと、どうもわたしはいつも自分の気持ちというものに自信がない。本当にそう思ってんのかなぁとか、なんか嘘っぽいよなぁとか、そんなこんな。解離というか離人というか…

マウス

今日マウスが死んだ。もしかすると昨日かもしれないけどわたしにはわからない。 パソコンを買ったときにくっついてきたマウスが唐突にぱたっと動かなくなった。まるでターミネーターが動きを停止するように。裏返してカチャカチャしようが泣いて懇願しようが…

近頃のわたし

近頃のわたしったら、神様だって信じられなくってれんきゅーだれんきゅーだなんて呟きながら酒を飲んだりコーラを飲んだり。えへへ。 ある日突然目の前に不思議なおじいさんが現れて「お前の一番幸せだと思う瞬間で、永遠に時を止める力を授けよう」なんて言…

忘れる

きれいな夕焼けだった。何度も何度も振り返り、なんだってこんなにきれいなんだろうって思った。西の空は三層。深い紅、薄い青、深く沈む群青、宙に浮かぶ盃のような月。買い物袋を提げながら、本当だったらいつまでもこのまま立ち止まって見ていたいのにっ…

思ってたこと

寝転がって片方の腕を伸ばしてそれを枕にして頬に触れる柔らかな繊維の感触に前頭葉をぎゅっと集中させて目を瞑る。ずっと昔子供の頃のことすら許せないようなわたしだもの、なんて繰り言が浮かんでは消え浮かんでは消え、もういいや、このまま最後の場所を…

ある日、森の中、餃子の王将で。

お昼御飯にあの子と二人王将へ。外食嫌いのあの子にしては珍しい。この間レンタルで見たDVDのアメトーク餃子の王将芸人の影響なんだろうけど、それにしてもあの子の人生の指針がアメトークなのかしらなんて思っちゃったり。なんかあんまりいかさないと思…

ほんのうたかた

12月30日。河口近くにかかる橋を渡る車の窓から眺めた川の向こう岸の景色は、まるで知らない街のようだった。世界の終わりめいた濃い鼠いろの雲から大粒な雨が降り出して。わたしの薄暗い精神世界の中では、いとも簡単に世界が終末を迎える。めんどうく…