耳が痒い。耳が痒いのは幸運の前触れっていう西洋の言い伝えがあるって話をずっと昔何かで目にしたことがあるけど、なんかいんちき臭い。耳掃除してない人なんて一年中幸運でいられる。っていうか前触れってだけで現実の幸運が訪れるって保証はされてないの…

意外につまらない。何がつまらないの？ってそれはまぁここに書かないんだけど。意外につまらないんだよね、なんて思いながらどうしてつまんないのかなって考えると、原因はつまらないって思ってる対象の側にあるのか、つまらないって思ってる自分の側にある…

猛暑に恐れおののいて外出すら躊躇。絵空事だと思ってたJ・G・バラードの世界が意外にも近近近近未来に実現してしまうのかも。もしそうなったら、SFのFはfictionじゃなくてfulfillmentとか。テレビ画面の片隅で何食わぬ顔でデジタル時計の数字がしゃらんと…

なんか暑いよね、なんて何気なく呟いたら、すぐさま、うん本当だよね暑いよねなんて答えてくれるような人がすぐそばにいてくれるようなそういうことを実はあんまり望んでいなくて、それよりはむしろ、強く握りすぎてへこんだアルミ缶が、元の形状に戻ろうと…

もっといろんな人の話にきちんと耳を傾けなきゃと思うけど、それを邪魔するのが忙しさなのか自分っていう人間の核にある苛々なのか、目的の半分くらいしかできない毎日、繰り返し。だけど誰かわたしに耳を傾けて欲しい人なんかいるんだろうか?って何かのち…

オォレはジャイアァン～がぁきだいしょぉ～、に匹敵する素敵な自己紹介ソングを考えてみようっていうのが本日の往魔ヶ時の往魔な妄想。 糠床が欲しいな欲しいなと言いながら歩いていたら、じゃぁあげるよなんて、冷蔵庫に納まるサイズのタッパーに入った糠…

どうしてマキコにしたのかなとふと。最初はマキにしようと思ってたような。コをつけたのはどうしてだったかな。多分マキだとリズムが良過ぎて、それを崩したかったんだっけ。コをつけると勢いがそがれて、リズムが崩れて、とてんと落ちて、肩すかしを食わさ…

蒸し暑いなぁと思ったら、いつのまにかもう国産露地物の枝豆が並んでた。冷凍じゃない枝豆は少し渋くて、微かに甘くて、濃厚な豆乳みたいな風味をほんの一瞬だけ舌の上に広げて、それからやっぱり豆は豆ですという感じで静かに咀嚼され消えてゆく。自分の役…

スーパーですれ違った女の人の腕に、蚊にさされたぷっくりとした痕があるのを見て、そうしてそんなくだらないことでその女の人に嫌悪感を抱く自分を持て余すような週末初夏の夕暮。7月の夕暮はなかなか暮れてこなくてそれで余計に収めどころがわからなくて…

開け放した窓越しに、車のタイヤがアスファルトに薄く溜まった水を撥ねる音が響く。時折道行く人の話し声が聞こえて、そんな人間の話声を疎ましく感じるのは多分わたしの心があんまり出来がよくないからなんだろう。別にいい。出来がよくないのなんてもう随…

生身の体をむき出して、空気に触れながら歩いて見る景色と違って、車の窓越しに見る景色はあんまり生きてるみたいに見えなくて、なんだかなにもかもがわたしっていう主人公が演じてるドラマの背景みたいに錯覚してしまったりするような感じで、きっとそれが…