2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧
風に揺れるスカイロケットの影が窓硝子にちらちらとうつり、視界の片隅をかすめては何かの記憶をくすぐろうとしているのだけれど、確固としたわたしの忘却は揺るがない。忘却なのか虚無なのか。さてね。 ここはとても日当たりがいい。 わたしがあんまり、あ…
人的精神的圧力等々には結構強いわたしなのだけれど、なぜか自然界の天候や季節のうつろいに伴う圧力にはめっぽう弱いわたしなので、多分はそれこそがわたしの外柔内剛という体質気質見栄えをを作り出しているのではあるまいかと白菜シチューに舌を焼きなが…
ファビコンつけてみたかったのでやってみたのだけれども、どうも絵がまずかったようで、なにがなんだかどうにもこうにも、うにうにのわけのわからないものになってしまった。がっくし。 もとの絵はこれ。
せつなさを内包してぐるぐる回っているんだよ。無意識でもいい。ただ立っていられればいい。地球をぐるぐる回るのは。ただ切なさをただ一人の胸にただ一人一人の胸に誰にも秘密にたとえ隣同士手を繋ごうともただ一人決して気取られず。せつなさを内包して回…
掃除機をかけながら思わず口をついて出た独り言が、独り言にしては大きすぎ、掃除機の唸りの中でも完全にはかき消し切れずにぽんと宙を泳いだ。こういう母親って子供にとっては結構ハードなんだろうなと思う。頭がイカれちゃってるのかもしれない。イカれて…
なけなしのラッキーを、家の脇の径を忙しそうな小走りで行く、ロシアンブルーのような毛色をしたまだ大人になりきらない貧相な猫に、ぽんとあげてしまったので、さぁこの先どうやってラッキー無しで生きようかと思案にくれ、とりあえずラッキーストライクで…
明日と明後日は休日で、だけどよく考えたら昨日も休日で、だから今日は生暖かい春の日のサンドイッチの中でちょっととろけた黄色いチーズみたいな一日だったなって、昇ったばかりの月を見ながらベランダで風に吹かれる。月の出る刻限にそぞろ歩いた記憶なん…
「雨だ」 「雨ですねぇ」 「よく降っておる」 「ほんとうに、よく降ってますねぇ」 「ああ、降っておる」 「そうですねぇ。雨。よく降ってますねぇ」 「ああ。雨。降っておる」 と、実際にはろくに鑑賞もしたことのない小津安二郎的世界を想像しつつ、居間の…
段々の暖かくなりかけの春先に冷たい雨が降ったおかげで、バランスがうまく取れなくなる。たとえば右側の髪の毛が2.5ミリ左側の髪の毛より長いのが気になって頭が傾いでしまう。たとえば。 肌寒いことは寂しいということとも悲しいということとも同義語では…
点滅するカーソルをじっと凝視して、これは心をとめる堰なのだと思う。その堰が心を守るものなのか閉じ込めるものなのか、どちらにしろ点滅は規則正しい。規則正しいのはたいしたものだね、と感心する。
ただいま。 あっ、誰も待ってないか。 誰も待ってないにしろ、ただいまって言葉は、素直な感情の発露そのもの、不純物をすべて蒸留したあとにのこった素直の精髄そのもの、だという発見を今しました。 それはそうと今日はokinawaデーでした。ああ、うんうん…
今日は今から隣県の大学病院へ行く。途中海沿いの自動車専用道路を通っていく。そこは景色がとても綺麗。こんな陽気だと、いつにもましてサーファーが間抜けなあざらしみたいに黒い頭をぷかぷか波間に浮かせて波待ちをしてるに違いない。そういうのを見なが…
最初は馴染めなかったドラえもんの吹き替えの声にも慣れて、最初は好きじゃなかったドラえもんのオープニングテーマだって最近じゃついつい一緒に歌っちゃうくらいになってたのに、「それはないよドラえもん」。映画館の暗闇で後ろの席の子供に椅子の背中を…
前々からちょっと怪しいと思ってたけどまさかって思ってた。どうしてわたしの歯ブラシがこんなところにあるの?あの子の歯磨き用のカップの中に立てかけられてるの?って不思議に思ってたけど、常識で考えて、そういうことはまずないだろうと思っていた。だ…
突き当たった細い道を右にくるりとハンドルを回したらなんだか急にぱっと視界が開けて、きらきら光る水がとうとうと流れて流れてずっと流れてたからなんだか眩しくて目を細めた。岸辺には船が舫われてたし、車の中にいさえすればまるで日差しは春みたいに暖…
ハロー。いつもわたしの日記をよんでくれてる親愛なる機械諸君。永遠にも似た静寂の中、カシャカシャカシャカシャ、システマティックにわたしの心を静かな悲しまない記号に変えてどこか遠くの墓場のような集積場へと運び去り蓄積してゆく親愛なる機械諸君。…