2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ギャップ

結婚した男に付き合い始めの間もないころ買ってもらった指輪を久しぶりに取り出していそいそ指につけて仕事に出かけた。なんで、って腹が立ちそうになったらその指輪を見て、ああ怒っちゃいけない怒っちゃいけないって思いなおす目印にするため。別にその指…

しまった

中学生の時に読んだきり記憶の彼方にとんでいた嵐が丘をもう一度読み返しながらそういえばケイトブッシュはあの歌の中でなんて歌っていたのか何とか歌詞を思い出そうとしてみたけれどよく考えたらわたし最初から嵐が丘の歌詞なんて全然覚えてなかったんだっ…

月火水

誰とも口をききたくなくて一人ぼっちでエビフィレオとガーデンサラダとポタージュスープをセットで食べようと心に決める月曜の昼。でぶで不細工な女の子が、非アジア系の随分と可愛らしい顔をした感じのいい従業員の女の子にいかにも意地悪そうな口調でどう…

僕にいってもらえば

出されたコーヒーをすすりながら向こうのカウンターで電卓をたかたか叩いて修理代の見積書をつくる横顔をこっそり盗み見。ふんふん、かっこいいんじゃないけどなんか素敵、なーんて今日のわたしはちょっと不謹慎です神様すみません。保証書を差し出すオイル…

ドンクのピッコロ

なにやら健康なことに朝から妙にお腹がすいてしまったのだよ野良猫君。胃と一緒にエンプティになりかけた理性がわたしと野良猫君を無二の親友にしてしまったので仕方なく野良猫相手に話し続ける。ねぇ野良猫君、いや野良猫諸君、わたしはもうお腹ぺこぺこな…

口中粘膜

帰り道、体を硬くして抱えた荷物を胸に両手でぎゅっと抱きしめて、無遠慮にすり寄ってくる消費者金融のティッシュ配りや美容院のビラ配りの間をすり抜ける。わたしにさわるな。 70%くらい暮れかけた西の空は黒い雲でいっぱいで、間に一筋雲の切れ間が見え…

一年に一度

綿々と続く生活の前に時折皮膚の感覚すらなくしたように静かに沈み込み無機質に今あるべきことをあるようにと進行させる過去も未来も覚知しない真っ黒くぷちぷちした働き蟻のような生き物にいつの間にかなりはてているわたしを一年に一度だけ心のそこから、…

バッテリーじゃない

エンジンがかからなくなっちゃった車に唖然呆然。まぁどこかの道の真ん中で止まっちゃったりしなかっただけましか、なんて気を取り直しつつもおかげで今日の予定は全部キャンセルまいった。原因はバッテリーって思い込んで来てもらった近くのカー用品とメン…

1週間

金曜日の夜は大抵わくわくするんだけど何だか今日は憂鬱な気持ちで少し頭も痛い。胃は痛くならなきゃ存在にも気づかないけど頭はいつだって存在感もりもりなんだからわざわざ痛くなることなんてないのになんて考えながら鎮痛剤を飲んでみたけどたいして効き…

忍んでないshinobi

アクセス解析が気になる。はたと気づくと画面の右上端左上端でアピールしてるのか忍んでるのかちょっと理解に苦しむような勢いで手裏剣がくるくる回ってるあの忍者ツールズのアクセス解析shinobi.jpが気になる。実はずっと前から気になってたんだけど。何気…

肩がこる

肩こりがひどい。 きっと意地悪な象使いが鞭をぴゅうんと鳴らしながら、眠っているわたしの肩の上にインド象をこっそりのっけたのに違いない。この間わたしがインド料理の店で食べたナンが粉っぽくてまずかったって悪口を言ってたのがどうやら耳に入り気に入…

ゆっくりデー

「きょうはてんきがわるいからゆっくりデーだよ」あの子がそう宣言してごろんとわたしの膝に頭をのせるから「ふぅん、ゆっくりデーなんだ」って頷く。それから嬉しそうな顔をして「うでずもうしよう、うでずもうしよう」ってうるさいからほんとは面倒くさい…

随分青く高く澄んだ空だからどこかその空気の粒や光の中に誰かがいそうな気がして仕方なく窓の外を眩しい眼をして見つめるけど実のところよくわからなくて少しかなしいのかなと考える。あんまりに晴れた秋の空は憎しみに似すぎてて鋭いかみそりの刃ですーっ…