高架になった自動車専用道路に沿って白い砂浜がどこまでも続いてる。朝には霧に隠れて見えなかった海のところどころに、情けなさそうなサーファーの頭がぷかぷか浮いていた。波にさらわれないように気をつけてね。間抜けな頭の群れのためにちょっと祈って、…

サッカーにもスポーツ選手にも興味なんてないけど、でも中田ヒデトシってかっこいいってそう思う。花は桜木人は武士。中田はほんとに侍みたい。だけど今の日本に侍なんて右を向いても左を向いても、上を向いても下を向いても、飛翔してるフライドチキンを見…

よんどころない事情でお昼のチャイムと同時に早退。暑くて溶解しそうかもとか思いながら歩く。駅前のデッキで向こうから歩いてきたガタイのいい何人かよくわからない異国のおじさんがすれ違いざまに「こんにちわ」とささやく。この間コンビニのまえで「おは…

ちよこれえと、とか、ぴいなつつ、とか、ぐりこ、とか。階段の上り下りだけで一苦労。不動明王様も同情気味にこっちを見てる。御札を納めてそれから買い物。いつもより随分遠くのJAで野菜たくさんと柏餅を買う。車の中に充満した匂いにあの子が文句を言う。…

駐車場を出たところでふと足元を見たら舗道の敷石の上を綺麗なオレンジ色の体をした毛虫が一匹奇妙なふうに体をうねうねさせてなんとかどこかへたどり着こうと不毛な努力をしている真っ最中だったからわたしはなんだか朝からとても寂しいような気持ちになっ…

街路の植え込みのいたるところから不規則な新しい枝が伸びて飛び出してるのを見つけ、また季節が一巡してかえってきたんだと思い、それで少し悲しいような気持ちになる。だけどどういう季節が悲しくてどういう季節でなければ悲しくないんだろうか。よく考え…