2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

黄ばんだ障子紙

土曜日。障子を障子戸一枚分だけ張り替える。面倒くさいのと、障子紙が足りなくなっちゃったから、もう一枚はまた来週。明るい白地に桜散る新しい障子紙に比べて、張り替えていないほうはまるで家の年表みたい。急に黄ばんで見えた。比較されなきゃ黄ばんで…

野菜のはなし

今日はもうとってもじゃないけど、晩御飯なんか作りたくないくらいへとへとだから、何かすごく簡単なものにしようと心に決めて、仕事帰り、スーパーへ寄ったのだけれど、結局なぜかあの子が喜ぶだろうなぁなんて思って、餃子を70個つくってしまった。 実を…

アジサイあじさい紫陽花

6月。道路沿いの家々の庭先にアジサイが咲き始めて、その咲きかけのアジサイを見るたびに、ああわたしがこの世で一番好きな花は、咲きかけのアジサイなのに違いないって、まるで忘れていた大切なことを思い出すような気持ちになるのは、アジサイの花の中に…

雨にふやけた

雨が降る道を、傘をさしながら自転車に乗り走りすぎる買い物帰りの人達の日本語ではない生きた話し声がいくつも聞こえる。自転車の車輪が、アスファルトの道に薄く溜まった雨水をはじく音と一緒に。買い込んだたくさんの重たそうな荷物を荷台に載せて、くく…

灰色の土鳩

道端であんまり可愛らしい格好でふわふわ猫が寝てたから可愛いなって思ったけど、あれは本当は寝てるんじゃないんだよね。寝てるにしたら場所が変だもん。車道の片隅の排水のために少し斜めに切られて灰色のコンクリートのところ、歩道との段差にぴったり背…

そんなこんな

そんなには時間がなかったり、あまりに神経が苛ついていたり、もっとずっと大切なことや物に気持ちを奪われてたり、些細なことに拘泥していたり。そんなこんなで、あんまりにもあっけなく毎日がとっぷりと暮れてしまうので、それで何か追いつかなかったり。…

ノウゼンカズラ

赤と緑の強い意志が淡いクリーム色の壁に吸着根を吸いつかせ強引に壁を這い上がり空をも凌ぎ罪を問いつづける。 ノウゼンカズラの花が咲き始めた。ノウゼンカズラの赤い花は、なんだかいつも、見るものの罪を問うているようだと思う。そんな気がして苦しく…

You ma is good lookin' というサマータイム的皮肉

見た目の話。 よく独身だと勘違いされます。 以前いた会社では、入社1ヵ月後くらいに「マキコさんって独身?」って総務の部長に、仕事の話の途中、唐突に話題を転換され質問されてむかついていたら、隣にいた直接の上司だった秘書(男)が「結婚されてます…