弱さと優しさの多くが結局のところ背中合わせに繋がってるひとつのものの違う側面だってことを本当はよくわかってて、それをよくわかってるからこそわたしはあの子の優しさを見ていると心が切なくてならなくて。あの子の優しさはすなわち弱さだしあの子の弱…

朝、ふと思いたってあの子に「ねぇ、すき家の朝定食たべに行かない？」って言ってみる。あの子はその提案がすごく気に入ったみたい。わくわくしてるくせに少し考えるふりをしてそれから「うんたまにはいいよね」って偉そうに大人びた様子で言うのを見てなん…

パソコンのディスプレイを真剣に睨んで仕事してる振りしてたらマナーモードにし忘れてた携帯に「今日の晩御飯素麺が食べたいな」なんてくだらないメールが入って大慌て。「う～んどうかな」ってそっけない返事をかえしておくけど仕方ない帰りに駅ビルの食品…

広い本流に流れ込むほんの少し手前の支流にかかった幅の狭い木の橋の真ん中でずっと向こうの車止めまで走ってそれからタッチしてケンケンパで折り返してくるあの子のことをじっと見ながら考える。あの子がここまでやってきてわたしにタッチしたら今度はわた…

仕事中、仕事のことを考えてる以外の時間をほとんどあの子のことと「誰も知らない」のことばかりを考えて過ごす。 あの子は甘いキャラメルみたいにずっとわたしの心をわくわくさせてそれから時々心配させる。今頃何してるかな？友達と仲良くできてるかな？時…

今朝あの子がいきなり挫折していた。ちょうど塗り薬がなくなってしまっていたし、ここ数日の咳も気になっていたのでそのまま挫折させて休ませてしまう。連絡帳に喘息とか何とか適当なことを書いておく。便乗してわたしも仕事を挫折。 新学期が始まってから目…

あの子がマクドナルドのハッピーセットについてるロックマンエクゼのおもちゃが欲しいって昨日の夜からうるさいから仕方なくマクドナルドへ。ちょうどほしいタイプのフィギュアないからってどんどん遠くのマクドナルドへ足をのばし、結局３件目のお店であき…

頭がいたいのでちょっと頭の中を見てみよう。こういうときはきっと脳みそまで赤色に染まっているかもしれないなそれとも黄色かもしれないな、ベビーピンクだったら少女趣味でちょっと嫌だなと色々思いをめぐらしながら頭の中をのぞいてみたら頭蓋が邪魔して…

春祭り。神社の境内。奉納試合。早朝商売支度を始める露天の間を縫って進む少年たちの紺袴の足さばき。紺の道着白の道着それから刺し子。竹刀を袋から取り出し鞘をつける微かな音。籠手を並べ面を置き静かに手拭をかける。支度がすむや否や待ちきれない風情…

テケテンテンテンテケテンテンとかね、ちょっと洒落た出囃子なんかにのって出勤してみたらばさぞやかしやで楽しかろうと思う春の朝、なんだちぇっ雨かよ。ちびっ子たちが雨に降られ傘をふわふわ通学路を歩いていくのを横目に見ながらハンドルを握ってご出勤…

仰向けにふっと寝転び無防備に伸びをしたらテレビから流れてきたいつかの時代の歌、それから歌、いくつもの歌がすっとわたしの体を抜けて行った。まるでわたしの体が透き通ってるみたいに。だからきっとたくさんの時代を生きてきた。くだらないと思った歌も…

朝早くからポケモンサイトにアクセスしてポケモンカレンダーゲットだぜ、とか。鬼太郎ごっこに付き合って猫娘役だとか。時々現れる、明らかにデジカメ写真をプリントアウトして作られたお面を被ったどう見てもあの子でしかないキッコロとモリゾーを相手に「…

たとえば好きなコマーシャルなら「そんぽ２４」。クールに踊るコアラが好き。おまけに鼻がケータイ。それから好きな本をとりあえず一冊っていうなら今日のところはは「おまえうまそうだな」おまえうまそうだなはこれまでに5回くらい立ち読みした。立ち読みだ…

何だか自分の事がうまく整理整頓できなくてしまっとかなきゃいけないものまで時々ぴろっと出てきちゃったりとか。綺麗なハンカチみたいにアイロンをきかせて上手に折りたたんでお臍のへんにある小引き出しにそっとしまっておこうと思うのにぐちゃぐちゃに突…