2009-01-01から1年間の記事一覧

瓢箪的世界の繋がり

コーヒーの入ったマグカップを持って、窓際のソファに腰を下ろした途端、矢吹ジョーの魂が憑依したかのように、真っ白に燃え尽きてしまった。 それくらい、ここは日当たりが良くて暖かい。 暖かい光は、しまいこみすぎて自分でも忘れていたような何かを -心…

復讐かな

「あなたの趣味は何?」ってきかれたら、「復讐かな」なんて答えるのがすっごくしっくりするようなわたしなの。で?具体的に誰にどんな復讐を?ってきかれたら、さてね。チキンラーメンに少しだけ多めのお湯を入れてスープの味を薄くしてやるとか、リンゴの…

もう今年は年末の大掃除なんかしないもーんだ、みのもーんた。とか何とかうそぶいてたけど、ちょっと掃除しだすとなんだかついつい。ずいぶん長く手を触れてない収納の中なんて、ジュラ紀の遺産みたいなものがゾロゾロゾロゾロ。ずいぶん長く手を触れてない…

白クマと昭和の床屋と揺れる影の脈絡もない

東の空の太陽が眩しいななんて思ってたら、もういつの間にか太陽は南寄りの空へとすすーっと進んで、戦国無双3に夢中のあの子が、画面が見えづらいってぶつぶつ言いながら片面引いたカーテンもなんのその。でもお日様ってあったかい。太陽っていうといかに…

モータウン的な

何とはなしにドリームガールズを聴いていた。 何とはなしに。 そう言えば、よくわたしはこの言い回しを使うけど、何とはなしにではなく、何か明確な動機や意志に基づいて、決然とした心持で何かを実行するなんてこと、日常にはそんなにない、ような気がする…

そう思うとなんかもう

わたしったらスクルジー爺さんみたいなの。本質的にね。本質的にはそうなんだけど、本質的じゃない部分で、非スクルジー爺さん的なものを求めてるの。だからさ、ややこしい。 白菜やら豚肉やらを煮る匂いと湯気で部屋の空気が湿り気を帯びてて、それが安らぎ…

アルペジオ

煙草はとうの昔にやめてしまったのに、酒は未だにやめられない。これって血なのよとか、ただの言い訳にすぎないってことを、自分の駄目さと同じくらい嫌っていう程知ってる。 知ってるしさ・・・ カッコつけて遠くを見る目をしたら、まるでイヤミみたいにア…

踏切

踏切の手前ですれ違ったカーキー色の特殊車両の後部には、細長く巨大な砲身めいたものが見えた。間々に一般の車をはさみながら、それは何台も何台もやってきた。まるで象の行進のように。砲身を積んだ、もしくは牽引した車は黙々と、踏切の向こう側からやっ…

ノーモア句読点

なんか切ないなんて呟くやら呟かないやらやっぱ呟かない。呟かないけど秘かに思う晩秋の夕暮れ。ぐるりぐるりと左回りのもくねじみたいに世界がふかぁく沈みこんでゆく。刹那とせつないってまるで同じみたい。 ここ数日耳はうまく閉じられていて、体の中の音…

もんき蝶

あなたとわたしは前世でのご因縁でも? そう問いたくなるくらい、もんき蝶が庭箒を動かすわたしの手もとにしつこくつきまとっていた。 台風の去った後の傷んだ木々の葉先を集めながら、人間の魂も所詮はもんき蝶のぺらぺらな体になんなく収まってしまう程度…

兎にも角にも

強い風が吹いて世界がひっくり返ってしまえばいい。 とかね。 バランス良く配置された4頭位のゾウが、往年のディスコティック、マハラジャの飾り物よろしく、ぽしゃぽしゃ短くてかたい毛の生えた角質化した頭で平らな石みたいな世界を支えてたような時代な…

喪失

お昼にわたしの作った、というか煮たインスタントラーメンをずるずると食べて、それから自分のPSPにルパン三世のテーマだとかなんか、頼まれてた曲を入れてあげているわたしの背中にちょっとだけ軽く抱きついて、おかぁ、ありがと。じゃ、オレ行くわ。と言い…

可愛いと思っていい気になる子

わたしのかわいいあの子も、若干の成長とともに、少し難しい年頃に差し掛かりつつあって、時々わたしも腹に据えかねて怒ってしまうのだけれど、それでもあの子のことがどうにもこうにも可愛くてならないわたしは、「おい、おまえ、可愛いと思っていい気にな…

でも甘い

お前って人の気持ち読めるだろ。なんて、電話口でいきなり言われてあせっちゃったのはもうずいぶん昔。ああ、ちょっとした仕草とか、言葉のニュアンスなんかで推察するとかはね、得意かも、って意味もなく慌てて弁解みたいにして答えてたっけ。違う。そうい…

刻みたきゃ刻め

例えばわたしの足は豚足なんだって念じてみる。豚足なんだ豚足なんだ豚足なんだ10回唱えていちにのさんで目を開いても、やっぱりそれはわたしの足で、普通の足で、どちらかといえば豚足ではない。むしろ鳥。コケッ! そんなこんなで、念じて目を閉じて、そう…

やどかりみたいに

兄弟姉妹母親父親、つまりは家族。 自分の知ってる家族というものがすべてではなく、スタンダードではなく、実はそれはいろいろな形のものが呆れるくらい厳然とした壁のようにこの世にはあって、そうしてそれがそれぞれの、とても多くの人達の一生を支配して…

ちょっと飽きてる

ってことで、ちょっと飽きてます。 昨日の夜はあんまりよく眠れなかった。時折異常に過敏だったりするので、多分部屋のドアが少し開いていたせいで眠れなかったんだと思う。何か入ってきて欲しくないものが入ってきそうな気がして。というよりほんとに入って…

淡雪のような父のこと

父は、死んでしまった途端、元々存在すらしなかったかのように、すっと消えてしまった。まるで淡雪。それが父という人間の属性によるものなのか、それともわたしという人間の薄情さの所以なのか。 多分は両方。 結局父が死んだ時、わたしは涙のひとかけらも…

こりこり

マキコさんもいらちだよなぁとか、いらちって大阪言葉で言われてもねぇ、まぁ確かにいらちなんですけど、ところでいらちっていたちの親戚か何か? さてさて雨は正直もう、うんざり。あんたにはもう、うんざりなのよと空に三行半。金輪際ごめんだわとか最後通…

何でもなさそうに云う

朝、出掛けに、あの子の心を傷つけるような言葉を吐き捨てて玄関のドアに鍵をかけたせいで、お昼休みに「お昼ご飯はなに食べてるの?」って打ったメールに返ってきたのは「カレーくそばばぁ」の一言。カレーくそばばぁってラーメンばばぁの姉妹品かなにかな…

切ない符牒

それは何かの符牒?符牒だとしたらあまりにプラトニックにすぎて哀しい。 輝かしくあるべきという幻想に満ち満ちていた10代へのレクイエム?若しくは幻想へのラブレター?

わが心もはやうつろになりて

すやすやとソファで寝入ってしまったあの子。 わが心もはやうつろになりて を何故だか歌い、歌いだしの数小節ですぐに歌詞がわからなくなる。どうしてこの歌がこんなにも印象に残っているんだろう。ただ一度、選択の音楽のテストで歌っただけなのに。 あなた…

粘度

あの子はわたしに恋してるんだよね。多分。どう考えたってそう。だってわたしと結婚してる男は、あいつはやばい、って妙に確信に満ちた顔で言ってたし、あの子がわたしの近くに寄って来ると、おいおい何だよって顔で見てるし。まぁね、わたしもあの子のこと…

今更気づくなんて

新聞の天気予報が珍しく当たった。雨がしくしく、おい、しくしくって何だよ?とか言われちやうかもしれないけど、どことなくしくしくっぽく降ってきた。 別に。降ればいい。 別に、なんて中学生みたいな口を利くのってなんか馬鹿みたいだよね。誰にともなく…

すもも

すもももももももものうち。別にすももが好きなわけじゃないけど、JA直売センターの平台の上にはとにかく、すももが並んでいるのだから、なんだか買わなきゃいけないような気になってしまう。なってしまわなくてもいいけどなってしまう。だって、すももって…

それだって悪くない

あのさぁ、どんな時でもなぜか雑念って湧いて湧いて困っちゃうんだよね、すごく真面目にやらなきゃならない時とか、厳粛な気持ちでいるべきときとかでも、正直頭の中はなんか雑念でいっぱいなんだよね。昨日のお昼ご飯のとき、あの人がお弁当のおかずの一番…

むこう

あわせて読みたいの窓に表示されたサイトをあわせて読んでみながら、一体どこの誰がどんなことを思いながら、あわせて読んでいるんだろうと考える。まるっきり何一つの共通項もないような、それでも明らかに、わたしじゃない、どこかの誰かがあわせて読んだ…

何かをでろんでろんに解放

うまくいかないのよ・・・なんて言いながら手のひらにのせたシャボン玉を静かにふぅっと吹いてふにゃふにゃ虹色に歪みながら飛んで行く先をただじっと見つめ、そうして最後にあきらめみたいに睫を伏せてため息をこの世界に送り出すような、そういう掴めない…

袂を分かつ

午後になって雨を匂わせる風が吹き始め、そうしてさほど間もあけず、暗くなった空から雨がざざっと降り始めたら、それで何か許されたような気がしてほっと息をつく。錯覚に過ぎないのに。錯覚に過ぎないとわかってて、それでも錯覚の中で呼吸をする。空気の…

よろしくどうぞ

午後から授業参観にいかないといけない。本当は昼寝していたいのに。 ここ3日程、朝は5時起床のため目下のわたしの最も強い欲望は、ソファにごろんと横になって、お昼寝用毛布に自分のほうがまきつきながら、テレビとかつけっぱなしでぐーぐー寝ること。な…