2004-02-01から1ヶ月間の記事一覧

朝のインスタントコーヒーを飲みながら

雨が世界中を降り込めてしまいますように。 知性と教養と公共心にあふれたひっくり返りそうなくらいに胸を反り返らせた人たちが世界平和を声高に願うようにわたしは雨がこの世界のすべてのものをすべての人の営みを麻痺させ封じ込めてしまいますようにと朝の…

それが悩みの種

名前を読んでも返事がなくてびっくり。どこを探してもいないから色んなものを引っぺがして覗き込んでもいないからもう心臓が止まりそうじゃなくて体中の細胞が一瞬にして心臓になっちゃったくらいっていうか細胞すべてがからからに渇いて一滴の水分もなくな…

ついでみたいに言う「それから」

時々ありとあらゆるものの毛玉を取りたくなるのは何かのストレスをそれで昇華しようとしてるのかなそうなのかなどうなのかなってそんなこと考えながら100円ショップで買った小さな毛玉取り器をじーじー操る。 あの子は一昨日の夜から熱を出してる。扁桃腺の…

撥水するよ

新聞のお天気欄はどこもかしこも傘マーク。今日はきっと柔らかな春の雨が降るんだろう。しとしと静かで細かいから気づかぬうちにいつの間にか部屋中を青い水でひたひたにしてしまう。そいつはぴったり閉まったサッシの隙間からだって忍び込むんだ。 油断して…

さるきーは今ぐっすりねむってる

さくら色の濁り湯の入浴剤。それが最近のお気に入り。 あの子は山奥の秘湯につかる猿みたいに顔だけ出してぷうーって息をしてそのまま黙ってずっと半分目をつむったみたいにお湯につかってる。だからわたしは言ったのあれ?ここに猿がいる猿の子供がいるよっ…

ねぇ春の神様?

駅への階段を駆け上がりながらふと階段の手すりの向こう側を見てみたら白黒牛模様の猫が一匹、柱と舗道のポールのあいだに挟まってて、動けないのかなって思ったら違った何か興味があるものを見つけて猫は立ち止まってただけ。それから少しして猫はのっそり…

ハローダーリン

受付の彼女が内線を受けるわたしの声が何だか嫌そうで冷たいってグチるから仕方ない彼女の内線番号ダイヤルして「ハローダーリン」って言ってあげたんだ。「ほらこれでゴキゲンなおった?なおしとけこのヤロー」意外に忙しいのにこんなにバカなことしてる場…

どぶねずみがねじを反対周りに巻いたから

『自分へのご褒美』って言葉が今みたいに大手を振ってさもチャーミングめかしたふうを装って、ぐはぐは世の中を闊歩するようになったのは一体いつからだ?そういやこの言葉を使うのは女の人がほとんどなのだよ。男はあんまり使わないのさ。ってことはこの言…

わたしってそういうコンシューマー

結局一日どこへも出かけず。ラッキー。コタツでちょっと昼寝とかする。とかってなんだよ昼寝とか?寝てるすきにホットカーぺットが勝手に切れちゃってたんだよ。なんだよちくしょう勝手なホットカーペットだな。勝手にしやがれちょっと寒い。はっくしょん。…

どくどく脈打つ確かに息づく言葉

息づかいがあるんだと思う。冬の寒い空気の中はぁはぁ弾んだ息を吐きながら楽しげに走ってくるような息づかい。それから夜の冷たい研ぎ澄まされた空気がひたひたと忍び寄り心臓まで冷たく青く浸してしまうような息づかい。夜の電信柱の後ろに濃密に漂うこの…

あの子のプライド

音楽教室の帰りにすき家によってキムチ豚どんを食べた。あの子はお子様豚どんセット。あははほんとにお子様セットだねって見たら思わず笑っちゃった。だって旗も立っててジュースにアイス引換券あとそれからひどい粗悪な車のおもちゃ。そしたらプライドが傷…

恋愛は人のだってどきどきする

自分の机があんまりにも書類やら郵便物やらでいっぱい過ぎて少し場所の必要な仕事のために窓際の打ち合わせスペースにいたら何だかこんな季節でも暑くって。冷たいミニなペットボトルのコーヒーをじかに口をつけて飲みながらどこかよその部署の来客が置いて…

猫のこぶし

ソファに座って新聞読んでたらあの子がやって来て向かい合わせにお膝に座るから大きな赤ちゃんだねって言いながらくるりと背中に腕を回してゆらゆら揺れてあげたの。そしたら今度は地震してって言うからお膝をがくがく揺らしてあげた。エアコンの効いた部屋…

ちょっとだけ腕つかんでてもいい?

夜中にふと目がさめてほんの少し寝返りをうつと空気清浄機の作動音がする。だけどその音が不安なのか安心なのがそれすらわからないから頭から布団を被ってああもうわたしはくるくるになってしまえばいいんだと思う。『車に酔うのは車が揺れて体が揺れるたび…

おりこう猫のいる家

晴れた朝には洗濯物を干すように悲しみをハンカチみたいな四角にちょきちょき切り取って窓辺にぺたりと貼り付ける。無表情な朝日と風が流れ作業で乾かしてくれるから。そうしてぱりぱりに渇いてはらりとはがれて落ちる。それって道端の猫の生せんべいがどん…

2月のお母さんの朝

きょうから音楽教室だからもうそのことばっかりねぇまだ行かないの?ねぇまだいいの?それより早くパンを食べなさい。ぴよぴよ言ってればお口まで運んでもらえると思ったら大間違いなんだからね。もう大きいんだから自分でやってよねほんとにもうもうも~う。…

むぎなちょこ

面倒くさくなるとくるくるくるくる丸くまって自分だけで完結しちゃう尾っぽをくわえた蛇みたいになっちゃおうかなって思うけどね。でもやっぱだめ。蛇は嫌い。別にまるむしだって好きなわけじゃないけどね。でも少しシュール。存在が。 ねぇいつの間にこんな…

ベーグルの穴

「俺たちから遠く離れていろよ。そうすれば好意を持ってやる。しかし、近づけば呪ってやるからな」だって。うん何だか確かにアラブ的。そういう感覚わかんなくもない。でもちょっと物騒。え?うんそう。わかる?朝日新聞読んでるんだ。 交差点を見下ろせる窓…

どこかに潜んだ豆が。

久しぶり。一人っきりのお休みの朝。テレビの音声と洗濯機の音だけしかない家の中。エアコンのおかげであったかいけどね。 レースのカーテン越しに空を眺めながら慌しいのかなって考える。そうでもないのか。そうなのか。はてさて。朝日は今ちょっと雲に隠れ…

ガールフレンド

バイバイかえるねわたし明日お休みなんだ。えーっいいなぁ私は金曜日お休み。えーっじゃぁ木曜日だけかぁ後今週会えるのは。なんだいっぱい話したかったのに。うーんメモっておいてよ話したいこと。そーねうんじゃぁあさってねバイバイ。ばいばい。子供みた…

それからチーズの入ったパンを食べてみたり

こんな雨降りの日は脳みその中の微かなぎざぎざの突端にまでしたたかな水の粒子が入り込んで鍾乳洞の中みたいに耳の奥の少し横のほうでぽとぽと水滴を落っことして超音波みたいな嫌な音を立てるから、なんかわたし夕方のけちくさいこうもりみたいに苛立ちを…

ぴーすぴーす。らぶあんどぴーす。

素敵な恋したくない?なーんて朝からショッキングピンクな四辺形にウインクされてちょっと脱力。はーと。今日は風もなくてあったかい。はーと。 「税金として徴収される自分のお金が子供たちを殺す爆弾のために使われるのか、自然環境をよくするために使われ…